前略、
アメリカのガーミンという会社がちっちゃなGPSデバイスを作って売っていることは前から知っていた。なかなか楽しそうなおもちゃなのだが、今一歩のところで手が出なかった。なぜなら…。
けっこう高い。何だか知らないが、高いのだ。日本語版とかいうのだとさらに高い。パソコンにつなぐコードがなぜか別売りでまた高い。このコードが今どきRS-232Cの端子で、USBにつなぐには高い変換コードがまだ必要だったりする。さらに、自転車に載せようとすると取り付け器具がまた高かったりする。
そして、ぼくの使っているマッキントッシュの対応が弱い。ウィンドウズのGPS界ではデファクト・スタンダードにして万能なフリー地図ソフトの「カシミール3D」にあたるものが、マックにはない。ウィンドウズな人たちにとってカシミールのないGPS生活が考えられるだろうか。
そんなわけで二の足を踏んでいたのだが、ひさびさにGPS界の情報に触れてみたところ、知らない間になんだか新しい風が吹きはじめていた。
まずソフトに、カシミールのない穴を埋めるとはとてもいえないけれど、使えるものが出てきていた。
ご存じ、グーグルのグーグルマップとグーグルアース、そしてMotion Basedだ。グーグルのほうは説明不要だろう。Motion Basedはガーミンの一部門で、GPSのデータをウェブ上で保存してグラフィカルに処理するサービスをしている(詳細はそのうちに)。
これらのサービスがマック対応になり、無料で(有料版もあり)使えるようになり、敷居がぐぐっと低くなった。
そして本家ガーミンがやっとのことUSBで直接つながる新製品を作りはじめた。
まず目を引いたのは、Forerunner 305。ランナーのためのGPSで、なんと腕時計型だ。オプションで心拍計や自転車のケイデンスも計れるという。
そしてEdge205/305。こちらは自転車乗りのためのGPS。iPodほどの大きさだ。
どちらも以前のものより性能がよくなり、接続コードは当然のこと同梱で、自転車用のEdgeは自転車用の取り付け器具も付いている。
こうなると最後に超えなければならないハードルは値段だけなのだが、こいつだけはあいかわらず高いのだった。
日本では…。
これらの製品はアメリカ本国では日本に比べかなり安くで売っているのだ。アメリカでは日本の電気製品だって日本より安く売っていたりするのだから、まあ当たり前といえるが、問題はどのくらい安いのかということだ。
Forerunner 305は、日本で5万円強、本国では250ドル程度。Edge205/305は、日本で3万6000円/4万4000円ほど、本国では150ドル/240ドル程度。
地図も表示できるような他の上位機種では、日本の輸入代理店は日本語版と称して日本の地図を入れたり、日本語を表示できるようにしたりしているものもあるが、これらの機種では製品は全く同じで、日本語のマニュアルがついている程度だ。それなのにほとんど倍近い値段はちょっと納得がいかない。
ああ、ありがとうインターネット! 簡単に外国の通販が利用できるなんて。
Amazon.comは電気製品の海外への販売をしていないそうなので、それなりに信用できそうな世界最大のオークションサイトebayの販売店が出品している即決販売で買うことにした。
新規登録をしようとしたらIDがすでに使われていて、以前ebayがしばらくのあいだ日本に進出していたときに登録をしていたことを思い出した。昔のパスワードを思い出してログイン。送金サービスのPayPalにも登録した。
考えた末、Edge205を買うことにした(心拍計なんか面倒くさくなって使わなくなるに決まっている)。海外発送してくれるところはたくさんはないが、少なくもない。だいたいが航空便なので送料が40〜50ドル以上はかかるが、それでも200ドル程度だった。日本で買うより1万円以上安いのだ。
まあ、それも海外から正しい商品がこわれもせず、待たされもせずにちゃんと手元に届けばの話なんですけどね。まだ、商品は手元に届いてないので、そもそもそのガーミンのGPSってなんだよ、というようなレポートはまたそのうちに(ちゃんと届いたら…)。
草々