5月31日(水)晴れ
 三浦海岸を過ぎ、火力発電所を過ぎ、フェリーターミナルに着く。千葉まで大人500円プラス自転車270円。折り畳み自転車を使っているので畳んで持っていけば自転車代はいらないのだが、たいした値段でもないので自転車代も払って乗った。
 千葉県の金谷港に着く。24時間営業の銭湯があったので、出発以来初めての風呂に入る。ここのところ晴れが続いていて急激に日焼けしたのでぴりぴりと肌がしみる。
 房総半島を海沿いに走る、昼過ぎからいいキャンプ地はないかとさがしながら走ったが、全くいいところがない。州崎をすぎて、「日本の道100選」だという房総フラワーラインに入ると平砂浦というなかなかいい海岸になったのだが、トイレも水道もない。コンビニはもちろん、店もほとんどない。常に水筒に水を十分に入れておけばいいのだが、重いのが嫌なので走行中に飲むための分以外は積んでいない。途中、温室で作業をしていた人に頼んだら「川の水でも汲めば」と断られた。千葉県人の印象大幅ダウン。さらに進むと「トイレご自由に」というガソリンスタンドがあったので、トイレのついでに水を汲ませてもらう。
 水さえあればなんとかなるので、平砂浦の海岸にテントを張る。この日も風が強く、砂浜ベースの地面なのでペグの固定がゆるくてちょっと心配だったが、広々とした美しい海岸で、人もほとんどおらず、いいところだった。
(69.98km/4h46m・計174.0km)



5月30日(火)晴れ
 7時起床。出発。三浦半島を南下する。このへんからの海沿いは崖になっていて道も上り下りが激しい。南端の城ケ島へ行こうと高台から三浦港へ坂を下りていったら、城ケ島へは高台の上から橋が伸びていて、また高台を登るはめに。
 城ケ島から海沿いに東へ。途中で弁当を買い、島から見えていた風力発電の風車をめざす。ああいう風車のあるところはだいたい公園になっているのだ。思ったとおりで、そこで昼飯を食って休んでいるうちに、そこがなかなかいいキャンプ場であることに気がついた。きれいなトイレと水道もある。まだ、昼をすぎたばかりでほとんど進んでいなかったが、そこに腰を据えることに決定。洗濯をしたり、本を読んだり、公園に来た人と話をしたりして過ごす。
 夜になり、テントを張って、眠る。昨夜のように波の音がうるさいということはないが、今日も風が強く、風車のモーターが発電する音がけっこううるさかった。
 ショックな出来事が起こった。夜中に起きて、頭がかゆくてたまらないので外の水道で頭を洗ってテントに戻ったら、ライトをつけて入口を開けたままにしていたので蚊がいっぱい入っていた。蚊取線香を焚いて退治した後、金属製のクリップではさんで火を消そうとしたら、火の付いた部分が折れて飛び、テントの床に落ちてしまった。
「うぎゃーーー!」などと奇声を上げる間もなく、エイリアンの体液に溶かされていく宇宙船のように、テントに敷いた銀マットとテントの床は溶けて穴が開いてしまった。
 テント内での火気使用は注意しましょう。
(27.64km/2h03m・計104.0km)

2006年5月のブログ投稿

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5月29日(月)晴れ
 眠くて起きられなくて三度寝ほどしてやっと起きる。朝食を食べ、電気のブレーカーを落として、鍵をかけて出発。

 出発して3秒。駐輪してあるモーターバイクと建物の間を通ろうとして、ハンドルのグリップに付けてあるバックミラーがバイクに接触してはずれて落っこちてしまった。
 うう〜ん、これは何かのお告げか。とりあえずバックミラーをよく見て、後ろには気をつけるようにしよう。
 百合ヶ丘方面から町田へ。境川自転車道路を下る。
 鎌倉へ。初日からがんばりすぎてもよくないので、このへんから今晩のキャンプ地をさがしながら走る。しかし、この辺りは人が多く、柄もよくないので、先へ進み、三浦半島に入った。すぐの逗子マリーナの近くの海沿いに公園があり、いいと思ったのだが、水道とトイレがなかった。
 もうちょっと進んでみることにした。今日は風がけっこう強い。しばらく行くと林と砂浜のある海岸があった。林で風も少しは防いでくれそうだ。ぼろいがトイレと水道もある。
 一色海岸。ふとみると警察官が立っていた。何人もいる。なぜこんなところに。立ち番用の小屋まで建っている。何かの警備なのか。ここは三浦半島、葉山町…、ひょっとして…、葉山…の御用邸?
 こんなところにテント張っても大丈夫かな。まあ、すぐ隣ってわけではないし、近くの海岸では子供が遊んでるし、問題ないでしょう。
 念のため、夕方、日が暮れるころまで待ってテントを張り、晩飯を炊く。
 最初の晩は波の音が気になって耳栓をしてもなかなか眠れなかった。でも、人通りも少なく、車も通らず、警察のおとがめもなく、まずまずの初日だった。
(76.37km/5h30m)


奥の左手が葉山御用邸

前略、

  • ダホン スピードP8
  • コールマン コンパクトツーリングテントDX
  • リッヂレスト(スリーピングマット)
  • 銀マット(200×100センチ、薄いタイプ、テント内に敷く)、ピクニックシート
  • 寝袋(ワンシーズン用)
  • カーボーイロック(自転車用ワイヤーロック細長)
フロント〜トの中身
  • イワタニカセットガスジュニアバーナー&カセットガス
  • アルミ風防(105円ショップのキッチン用を半分に切った)
  • 食器類(アルミ製コッヘル 大中小、はし、スプーン、アーミーナイフ)
  • 食料(無洗米、レトルトパック、紅茶、スープなど)
  • 調味料(塩、コショウ)
  • プラティパス(ビニール製水筒 530mlと1000ml)
  • 自転車ワイヤーロック(太短)
サドルバッグの中身
  • レインコート
  • スリップカバー(自転車輪行袋)
  • 軍手
  • タイヤチューブ(1本)
  • 修理マニュアル(文庫本)
  • 自転車用工具ケミカル類(空気入れ、ギアオイル、KURE 5-56、グリース、アーレンキー、ドライヴァー、ミニスパナ、パンク修理セット、タイヤ空気圧計
デイパックの中身
  • 着替え
  • デジタルカメラ(キャノンイクシイデジタル55、充電器、替え充電池、パフパフ)
  • 手回し充電ラジオ
  • LEDヘッドランプ、LEDフラッシュライト
  • 目覚まし時計
  • 乾電池
  • 文庫本(数冊)、各地地図
  • 手帳、日誌、筆記具、名刺、ハサミ、印鑑、カード類
  • 耳栓、爪切り、毛抜き、綿棒、傷テープ、裁縫セット、トイレットペーパー
  • 虫よけスプレー、蚊取り線香
  • ヒモ、クリップ、フック、ビニールテープ、ベルクロ付バンド、スーパーボール(大)
  • 洗面用具
  • 帽子、速乾素材シャツ・パンツ、パッド入りインナーパンツ
草々

前略、

 一泊で出るゴミ用の小さなビニール袋は持っといたほうがいいな。

 荷物は使用状況別にパッキングしたほうがいいな。「テントの中で使うもの」(目覚まし時計、日誌、ラジオ、ヘッドランプ、本など)とかね。

 自転車で長距離走るとやっぱりお尻が痛い。カナダで走ったときもお尻にできものができてしまった。サドルもけっこういいやつでパッドが入っているけど痛い。パッド入りパンツを買ったほうがいいな。でもあのぴっちりパンツはいやだからインナーパンツにしてズボンの下にはこう。

 カメラはフィルムかデジタルか、悩みに悩み、一時は充電やデータのバックアップのことを心配しなくていいフィルムカメラにしようと決定していたのだが、やっぱりちょっとでも荷物を少なくするためデジタルにすることにした。替えのバッテリーをひとつ買い足したのでこれでなんとかしよう。

 石油製品の服はあまり好きではないのだが、速乾素材の服はやはりいいね。いまはユニクロでも売ってるから便利。モーターバイクとバイク(自転車)の違いは、速く走れば走るほどモーターバイクは寒くなるけど、バイクは暑くなること。どうせ石油を使うならぼくは服のほうにしておこう。

草々


 川原の道は車両通行止めになっていて静かな場所だったが、時々目が覚めた。中洲を走っているのか、アホの子のバイクの音、鳥の鳴き声、よく分からない音。目が覚めてそろそろ明け方かなと思って時計を見たらまだ午前一時だった。もう一度寝て、今度は四時ごろに目が覚め、すでに明るくなってきていたので起きる。
 五時過ぎに朝食。持ってきたテントは前室が大きく取られているのでそこで調理ができて便利(重すぎるけど)。六時過ぎには撤収を開始して、出発。
 基本は相模川沿いに下っていくのだが、相模川は川沿いを自転車で進むようなことは全く考えられていなかった。地形的に川沿いに道がとれないのはしかたがないが、たまに川沿いに道があっても舗装はないし、行き当たりばったりで途切れているし、「ラオスの山道かっ!」というようなでこぼこの泥道も多かった。たまに整備されていてもほんの短い区間だった。多摩川の神奈川県側を見てもわかるが、県の財政が厳しくてそこまで手をかけられないのだろう。
 苦労してなんとか海まで到達。茅ケ崎の海岸には川とは打って変わって気持ちのよい自転車道があり、波のない海のサーファーなどをながめながら進む。
 最初はこの辺りの海岸で二泊目をしようと考えていたのだが、まだ午前中だったので、いえに帰ることにする。
 海岸沿いの自転車道は地下道で引地川の自転車道に続いている。そのあとさらに東にある境川まで車道を走ればこちらにも国道一号線を過ぎた辺りから右岸に自転車道が付いていて北上できる。
 すぐに異様な高層ビルが現れて目を引く。某共和国の首領様が好みそうなデザイン。この手のデザインの建物は十中八九新興宗教の施設と見て間違いなかろうと思っていたのですが、違いました。地方出身なので全く知りませんでしたが、そこは横浜ドリームランドの跡地らしく、くだんの怪しい塔はホテルエンパイアという宿泊施設だったそうです(現在、大学に改装中!)。
 軽い雨が降ってくる。ただ前に進むことだけを考えて黙々と進む。町田を過ぎ、桜美林学園の近くまできたところで自転車道を離れ、尾根緑道(戦車道路)に向う。こちらも自転車歩行者専用道になっている。尾根というくらいなので高台になっていて上り下りがあってぐったりと疲れた体にはつらかったが、がんばって進み、京王多摩境駅があるところで尾根を下り、京王相模原線沿いに走ると多摩センター辺りで乞田川に合流する。乞田川を下るとついに多摩川に合流し、ゴール。素人に一日百キロ超はつらかった。出発時から体重1.0キロ減。[本日の走行距離:117.02km]

草々

前略、

 今回は本番とほぼ同じ荷物を積んでの予行演習。朝7時半ごろ出発。
 いつものように多摩川をさかのぼり、浅川に入り、八王子をすぎ、JR高尾駅の横を通り、京王高尾山口駅で休憩。高尾山へ登る人たちが大勢。
 ひと休みして出発。本日のハイライト、大垂水峠越え。といっても東京側から上ると緩やかな上り坂が長く(5キロ強)続く。それでも途中何回も停止して休みながら上る。峠到着。
 坂を下りると相模湖と津久井湖のあいだに出る。相模湖には行かず、相模川を下り、津久井湖方面へ。といってもこれらの湖はダム湖なので山の中を走っているのと同じ。ダム湖だと分かっていても、ついふつうの湖と川のある風景を想像してしまってギャップが甚だしい。走っていても全くつまらない、車の多い、上り下りの多い車道を走る。城山ダムの近くまで来ると公園があってやっとひとここち付くが、最初のダム湖周辺で一泊目というプランは捨てて先に進むことにする。
 小倉橋直下の相模川左岸を川沿いに進むと大きな中洲があり、さらに下流に進むと市立相模川自然の村とかいう施設に着く。中洲は全面畑になっていて橋で渡れる。自然の村にはキャンプ場があった。最初はそのまま通り過ぎようとしたのだが、下流への川沿いの道はなく、下るには山の坂道を上らないと本線に合流できないことが分かって、坂道はもう辟易していたのでその辺りで泊まれる場所をさがすことに。
 キャンプ場は有料で1〜10人まで1000円という大ざっぱな料金。たいした付随施設もないのでトイレを借り、水筒に水だけ入れて他をさがすことにする。中洲にもそれほどいいところはなく、中洲から見えた川原がよさそうだったのでそこにテントを張ることにする。
 実際はけっこう石がごろごろしていていいところとはいえなかったが、石の少ない平らなところをさがしてテントを張る。腹は減っていたのだが、峠越えなどで疲れて何もする気がしなくてぼっーと寝ころびラジオを聴く。夕方になるとちょっと元気が出てきたので持ってきていたガスストーヴでお茶を沸かし、ご飯を炊いて夕食を作る。食事が済んでもまだ七時前だったが寝た。[本日の走行距離:65.64km]

つづく



前略、

 午前11時ごろに出発。自転車で多摩川左岸をさかのぼる。
 晴天、無風、気温低めと自転車日和。最初のうちはもう何回も往復した道なので、好き勝手に歩いたり走ったりしている歩行者や自転車に呪いの言葉を吐きながら進む。
 福生市に入り、睦橋を渡ると秋川に出る。ちゃんと川沿いに道路もついていて、河原も自然な感じで、ショベルカーで平らにならされてしまっている調布周辺の多摩川の河原と違っていい雰囲気だ。
 突然現れる高架橋Google Maps)や東京サマーランド、東京セサミプレイスをすぎた辺りから川沿いに進めなくなり、最近の地図を持っていないこともあって道に迷う。間違ってゴルフ場へ続く道を上ってまた戻ったり、持っていた20年前の地図には載っていない長〜い五日市トンネルを通ったりしているうちに完全にどこにいるか分からなくなってしまった。それでもなんとか秋川をみつけ、さかのぼっていたのだが、秋川のどの辺にいるのかが分からず、最初の目標のJR武蔵五日市駅になかなか着かない。
 なんのことはない行きすぎていたのだった。檜原街道沿いに戻って、JR五日市線の終点、武蔵五日市駅到着。
 しばらく休み、エネルギーを補給して、再び出発。秋川街道を進む。
 小峰峠を越えるのに長いトンネルをくぐる方法もあるが、車両通行止めになっている旧道もあるのでそっちを行く。坂道を上り、短いトンネルを抜けると小峰峠。小峰というぐらいなのでたいしたことはない。
 ここからはずーっと何キロも長い長いゆるやかな下り坂がつづく。これは逆回りで来なくてよかった。だらだらといつまでも続く上り坂ほどつらいものはない。
 すぐに川口川が合流するが、小さな川で右に左に蛇行しながら車道と付かず離れず一緒に進む。川幅が広がり川らしくなったところで近づいてみると川沿いに道がついていたので街道を離れそちらを行く。
 八王子に近づくと、浅川と合流。浅川を下る。浅川は広い川だが、両側の土手道はあったりなかったりで、以前道路状況を調べたメモも持ってきていなかったのでかなり回り道などしつつ下った。
 再び、多摩川に合流し、出発点に戻った。戻ったのは5時前だったかな?

 走行距離:77.9キロ(道に迷わなければもうちょっと短いはず)
 走行時間:4時間47分(停止していた時間は入っていない)

草々


秋川はなかなかいい雰囲気だ。


河原が荒らされていないのがいい感じ。


突然巨大な高架橋が現れる。




最初の目標、JR武蔵五日市駅


小峰峠


川口川でも川沿いの道が始まる。


道は舗装されていたり、いなかったり、車道だったり。


川口川と浅川の合流点。でっかい魚がうようよ泳いでいた。

前略、


 カーボーイロックはダホン社純正の自転車用ワイヤーロック。
 これはけっこうすぐれもの。普通のワイヤーロックは長さや太さはいろいろでもだいたいワイヤーの両端をロックして大きな輪を作るものが多い。カーボーイロックはもちろんそういう大きな輪を作ることもできる上に、ロック部分が細長くなっていて、反対側の端に小さな輪があり、まずロック部分をその輪に通して、さらにロック側にも輪を作れるので、ワイヤーの両方の端に二つの輪を作ることができる。カーボーイロックのカーボーイとは投げ縄の輪のようにできることからきている(言葉では説明しにくいね)。
 収納時はロックのないほうの輪をサドルとレールのあいだに通して、残りをシートポストに巻き付けて固定している。
 どこかに駐輪するときは、端をサドルに固定したまま、後輪を通し、さらにフレームを通し、なにか固定された柱があればそれを抱かせて、前輪にもうひとつの輪を作ってロックする。こうすればクイックリリースですぐはずれるようになっている車輪やシートポストも同時にロックできる。ハンドルもクイックリリースで抜けるようになっているのだが、これはどうしようもない。ブレーキや変速用のワイヤーが付いているのですぐには抜き去れないと思うしかない。
 ワイヤーの太さが4ミリのものと8ミリのものがあって、値段はたいして違わない(しかも一般的なワイヤーロックより安い)ので、最初は当然太い8ミリのほうだと思っていたのだが、取り回しの簡単さを考えたらやはり4ミリのほうがいいと思い直してそっちにした(8ミリのものには付いている自転車に取り付ける器具は4ミリのものには付いていない)。ワイヤーカッターを持った本気の自転車泥棒に来られたら4ミリも8ミリも変わらないんじゃないかとも思う。

草々

前略、


 ドイツのBusch & Müller社のバックミラーCycle Star 901/2。ハンドルバーの端に付けるタイプ。
 こんなものをわざわざドイツから輸入しなくちゃならないのかと思うのだが、ほかにはなかなか気にいるものがなかった。折り畳み自転車なので折り畳み時に干渉するものは当然だめだし、干渉しなくてもなるべくごてごてしていないシンプルな形のものがよかった。
 これは形も機能もよかったのだが、もともとドロップハンドル用に作られたものでスピードP8のようなフラットなT字のハンドルに付けると鏡が運転者側を向かないので真後ろより外側しか見ることができない。鏡を運転者側に向けて真後ろを見るためには本体を少し削る必要がある。

草々

前略、


 スピードメーター(サイクルコンピューター)は前の自転車に付いていたものを持ってきた。キャットアイの古い有線式のVelo 2。前輪のスポークに磁石をひとつくっつけ、フロントフォークに磁石のセンサーを取り付けて、有線でつながっている本体に前輪の周長(1周して進む距離)を登録すると、「前輪の回転数×前輪の周長」で走行距離が分かり、時速も計算できる。こう書くと当たり前のように簡単な仕組みだが、最初に考えた人は偉いね。
 ぼくが子供のころに「サイクリング車」にいろいろな装備が付くブームがあって、アナログの速度・距離計が付いたものがあったが、それらは前輪の車軸の近くにある歯車から機械的に回転を速度・距離計に伝えて計測するものだった(参考リンク1・2)。
 以前使っていたメーターが新しいダホン車に取り付けられなかったら、新しいものを買おうと思っていた。まず磁石がスポークに付けられない可能性があったが、これは大丈夫だった。もうひとつは有線式はコードの長さが限られていて、普通の自転車には十分な長さなのだが、折り畳み自転車などの車輪が小さいものだと、車輪からメーター本体を取り付けるハンドルバーまでの距離が長くてコードが足らない場合があるのだ。
 以前の折り畳み自転車ではなんとかぎりぎりで足りた。新しいスピードP8では展開した状態だと大丈夫そうだったのだが、折り畳むときに高さを調整できるハンドルをいっぱいに伸ばさなければならないのでコードの長さが足らなくなることが分かった。
 スピードメーターには有線式の他に無線式もあって、それだとセンサーと本体のあいだのコードは必要ない。無線式は少し高いが、これならすべての問題は解決かというとそうでもないらしい。無線式ならセンサーと本体がいくら離れていてもいいかというとそうではなく、使用できる距離は有線式のコードの長さと大差ないのである。なぜかというとあまり離れていても使用可能にすると、同じメーターを使用している人と並んで走ったり、追いぬかされたりするときに混信するらしい(固有のID、チャンネルなどはないのだろう)。さらに無線式はセンサーと本体の両方に電池を入れなければならず(有線式は本体だけ)、電池寿命も短い。
 結局、コードを真ん中で切って、使わなくなったヘッドフォンのコードをつないだ。ハンダ付けしたほうがよいのだろうが、ハンダゴテがもううちにないのでねじってビニールテープを巻いただけですました。今のところちゃんと機能しているのでよしとしよう。

草々