[カナダ]刑務所に入ろう
前略、
カナダの首都オタワへ。
ここのユース・ホステルは元・刑務所で、手を広げれば届くほど幅の狭い独房の壁を、2〜3つぶち抜いて広げて2段ベッドが2〜3台入った部屋に寝泊まりする。つまり、昔は囚人が2〜3人しか入っていなかったところに、今はその倍の4〜6人泊めているのだ。我々の扱いは囚人以下なのか!(しかもお金まで払っている)
鉄格子もそのままなので、通路から部屋は丸見えで、ぶち抜きの部屋の鉄格子のうちの一つがドア代わりになる。軋む音が通路に響いて少々うるさい。建物の上には公開絞首刑台があり、縄の輪っかも付けたままにしてある。
週に数度、無料の所内見学ツアーが行われ、一般の観光客が牢屋とその中のベッドに寝転がっている旅人を見学にくる。
お化けが出るといわれている部屋もあって、そこに1晩泊まると次の日はただで泊まれるという。お化けの部屋はともかく、普通の部屋でも気持ちが悪いといってすぐ出ていく人もいた。想像力豊かな人は、昔同じ場所にいた人のことを考えてしまうのかもしれない。ぼくは面白くて、気に入った。
さらに東へ行ったニュー・ブランズウィック州のキャンベルトンには現役の灯台の建物を使ったユース・ホステルがある。
その他に泊まった変わり種宿といえばスウェーデンのストックホルムには船のユース・ホステルがあった。
[写真は灯台ユース・ホステルとカナダのユース・ホステル会員証]
草々