関ヶ原を越えているころだったかな。こんなラーメン屋をみつけて驚いた。
 元ベトコンの人がやっているにしては看板の手書きの字はうまいし、店名は和風だし。おでんもやってる。だいたい南ベトナム解放民族戦線の人は自らベトコンとは名乗らないんじゃないか。
 気は引かれたが、ちょっと恐いし、開いてないようだったしスルーした。
 うちに戻ってから調べたらベトコンラーメンは東海地区ではそこそこあるラーメンらしい。
 ベトナム人がやっているのではないらしい。
「ベストコンディション」を略してベトコンらしい。「ベスコン」ではないんだ。

ベトコンラーメン – Wikipedia


前略、


 調布市を出て狛江市に入る。狛江市は多摩川の土手道にあまり予算をかけてくれていないらしい。
 狛江市に入った途端、荒い舗装に変わり、それもすぐに砂利道になり滑走不能になる。
 しばらく歩くと再び荒い舗装道路が合流するが、また土手の砂利道と車道に分かれる。この車道は車両通行止めの区間があるのでその部分では滑走可能。通行止めの区間をでると狭い道の割りには車がよく通るのでスケート滑走は危険。
 この先も狛江市の土手道は未舗装道路が多いので、近づいてきた多摩水道橋を渡る。羽村市を出発した時からずっと左岸を滑ってきたが、ここではじめて右岸に渡る。橋を渡ると狛江市を出て、神奈川県川崎市多摩区に入る。

つづく


荒い舗装もすぐに砂利道になってしまう。


再び舗装道路が合流。


土手の砂利道と車道に分かれる。


車道の車両通行止めの区間では滑走可能。


通行止めの区間をでると狭い道の割りには車がよく通るので注意。
右の車道を行き、多摩水道橋を渡る。左の道を下ると橋をくぐれる。


多摩水道橋を渡って右岸へ。

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前略、


 大師橋を渡り川崎区に入る。もう海は目前ということで水辺にはカニがいたり、貝を取ったりしている人がいる。
 海まで2キロのポストを過ぎ、1キロのポストを過ぎ、ついに行き止まりになる。突き当たりの地面には多摩川の起点と思われる標識が埋め込まれている。川もそこまでは河原があり、その先は海っぽくなっているのだが、まだ両岸とも先まで陸地がある。対岸は羽田空港だ。
 そこから先の陸地は公的には埋め立て地ということなのだろうが、道路もついているのでそっちの方にもいってみることにする。
 川沿いの道はそこで行き止まりなので、1キロ半ほど戻り、脇道を出ると浮島へつづく公道へ出ることができるので、歩いて進む。
 最初は公道なのでフレームをはずして歩いていたのだが、すぐに広い歩道はほとんどだれも通らないことに気付き、さらにその道には交差点というものがほとんどない一本道であることに気付いた。信号はけっこうあるのだが、両脇の工場からでてくる車両のためのもので段差もないので、スケートで滑ってもほとんど問題がないと分かり、滑走再開。
 浮島橋を渡るときに、さっき到達した多摩川の河口が見えた。
 左側の歩道を走っていたら途中に交番があって、ちょっとびびったのだが、知らんぷりで通り過ぎたら気付かれなかったようだ。浮島はけっこう大きくて、数キロをすべってやっと端にある浮島町公園に到達。3基の風力発電機が回っていた。まだもうちょっと埋め立て地がつづいているが、徒歩では行けなさそうなのでここをゴールにした。
 帰りはすぐ近くに川崎駅前行きのバスターミナルがあったのでそれに乗って帰った。


川崎側からの大師橋


多摩川の河口の看板


海まで2キロのポスト


海まで1キロのポスト


多摩川右岸脇の道の終点。


多摩川河口の標識


川と海の境目


浮島橋から見た多摩川河口


浮島町公園


3基の風力発電機がある。


 あいかわらず円高進行中なので、ひさびさに海外通販してみた。
 その詳細。

 今回は、アメリカの basegear.com で。いつでも2割引で売っている。
 テントとフットプリントと小物を注文。

テント        279.95ドル
フットプリント    49.95ドル
小物         26.95ドル
(2割引)      −71.37ドル
(小計)       285.48ドル
(送料)       48.00ドル
(合計)       333.48ドル

 このサイトは購入額で送料が決まる。

7月29日(金)午後 注文
7月30日(土)早朝(日本) 発送したとメールが来る。
7月31日(日)午前(現地) サンフランシスコのUSPS(アメリカの郵便会社)に着く。
8月3日(水)午前(日本) 日本に着く。税関へ。
8月4日(木)午後 税関抜ける。
8月5日(金)午前 日本郵便に着く。
8月5日(金)夕方 到着。

 ちょうど一週間で着いた。
 これまでで一番早かったんじゃないかな。これまではだいたい10日くらいはかかってた。

 最後に関税がかかる。
 商品代金の6割が1万円以上だとその額に対し簡易関税が(だいたい)かかるらしい。税関の気分次第でかからないときもあると聞く。

 今回の通知書によると。

(関税)   価格 13514円[*1]× 簡易税率 5% = 650円
(消費税)  価格 14114円[*2]× 4% = 560円
(地方消費税)価格 500円[*3]× 25% = 125円

[*1]の価格は、商品の合計の285.48ドルをこの時の為替レートで日本円に換算したものに、簡易課税対象になる6割をかけた額ではないかと思われる。
285.48ドル × 78.90(レート)× 0.6(課税対象割合)= 13514円
テントなどの簡易税率は5パーセントらしい。
革製品は税率がばか高いらしいので注意。

[*2]は、関税の課税対象額の13514円に関税の600円(100円未満は切り捨て)を足したものでしょう。でました! お役所の得意技。税金に税金をかけるな!
[*3]は、消費税の25パーセントが地方消費税で、あわせて消費税5パーセントってことかな。

 で、関税と消費税は、100円未満が切り捨てらしいので、それぞれ、

(関税)600円
(消費税・地方消費税)600円

 になる。
 で、さらに通関料 200円なるものも加算され、計1400円を、荷物を持ってきてくれた日本郵便の人に支払って、無事、商品はわが物となる。

 ちなみに今回の購入でのクレジットカードのドル換算レートは79.06​円となるようだ。
 なので、総支出額は、

333.48ドル × 79.06 = 26365円
1400円
(合計)27765円なり。

 せっかく海外通販したので、得した気分を味わいたい。ネットで調べたところ同じ商品を日本で通販すると、

テント      32910 円
フットプリント  5780 円
小物       2639円
(合計)     41329円

 プラス送料、になるのか。よしよし、満足です。


 ロリポップの前払い料金支払いサービス「おさいぽ!」が入会するだけで1000ポイント(円)くれるというので、入ってみたら、ポイントの有効期限が1ヶ月だけだった。
 このサービスでムームードメインの料金も払えるのだが、そこに登録しているドメインの更新ができるのは5ヶ月先だった。使えない…。
 なにか新しいドメインでも登録してみようかと料金表を見たら「.us」が580円だった。安い。2年いっぺんに登録してもいいなと思ってなにかいいドメイン名はないかとさがしてみた。
 .us ドメインで最も有名なのは「del.icio.us」だろう。…と思って、今、ドメイン名を確認するためにアクセスしてみたら、delicious.comにリダイレクトされた。ドメインハック(トップレベルドメイン名などを単語の一部に折り込んで使うこと)はおしゃれな感じがするけど、正確な名前が分かりにくくて煩雑という欠点がついて回るのです。
 パソコンの辞書で「us」で後方一致で検索をかけて、よさそうな単語を探した。

・vir.us(ヴィールス、ウィルス)
・foc.us(フォーカス)ページがあるだけ。
・pegas.us(ペガサス)
bacch.us(バッカス)ページがあるだけ。
 など、短くて、メジャーなのはすでに押さえられてて当然取れない。

・slightlyoutoffoc.us(キャパの自伝「ちょっとピンぼけ」の原題 “Slightly out of focus”)
 ぐらい長ければ取れるけど、意味がほとんどない。

・santacla.us(サンタクロース)クリスマスのページがちゃんとある。
asparag.us(アスパラガス)ページがあるだけ。
 長くてもメジャーなものはすでに取られている。
 が、「del.icio.us」方式でさらに分割すれば空いているのもあった。

・ntacla.us(sa.ntacla.us として使う)
・sparag.us(a.sparag.us として使う)
 なら、まだ空いていた。

 で、「アスパラガス」で2年くらいとっちゃおうかなあと思って作業してたら、.usドメインはアメリカに関連する人や団体じゃないと取れないと分かった。ほかのアメリカのトップレベルドメインはだいたいオープンなのだが、珍しく.usは制限があるとのことだった。な〜んだ、じゃあ、いいや。


前略、



 やっとCD-ROM「ご存じ古今東西噺家紳士録」を買った。音源付きの総合落語データベースとでもいえばいいのだろうか。2000年に出た「古今東西噺家紳士録」の改訂版だ。古いほうも今年の3月に買ったのだが、収録している落語の8割は入れ替えているということなので入手のチャンスをうかがっていた。
 もちろん大きな本屋などに行けば、新旧版両方とも買えるのだが、13440円と少々お高いので「安く」入手できるチャンスをうかがっていたのだ。
 旧版はヤフー・オークションで手に入れた。最近でもこの旧版はちょこちょこオークションに出ていて、中古でも落札価格が1万円を超えることも珍しくないのだか、ぼくが入札したときはついていたのか、入札者も少なく約半額で手に入れることができた。
 今年に出た新版ももちろんほしかったのだが、出たばかりなのでオークション出てくる頻度が少なく、出てきてもだいたい1万円あたりまでは価格が上がってしまうので様子を見ていた。状態も分からない中古品に、確実に送られてくるかどうかも分からないシステムで、1万円を超える落札価格に送料や振込手数料をかけてくらいなら、素直に本屋で定価で買うほうがましだ。
 結局、新版を手に入れたのはオークションではなく、Amazonが仲介する利用者間の市場であるマーケットプレイスでだった。値段は売り手が決めた値段(プラス送料)で即決なので早い。
 ここでも出されているのはだいたい1万円ちょっとというものが多かったのだが、たまたま会社でサイトをのぞいていたら7000円というちょっとお目にかかれない値段で出品されていたので、仕事の手を止めて即入手した。また、このマーケットプレイスでは買い手が値段を決めて購入の予約もすることができる。
 いま現在、この文を書いているマック上では、このCD-ROMの収録音源がiPodに入れるためにiTunesでエンコーディングされている最中である(純正450MHzのG4プロセッサーのままのCubeなので、2時間かけて70席足らずの落語しかエンコーディングできていません。こりゃ真夜中までかかりそう…)。
 旧版の落語の音源をiPodに入れるまでの顛末はこのあたりに何度か書いたので、興味のある方は参照してください。ちなみに今回は、TinkerToolで不可視ファイルを可視にして、見えるようになったCD-ROM上のクイックタイムmovファイルをiTunesにコピーして、AACにエンコーディングしています(iTunesから直接CD-ROM上のmovファイルを指定してエンコーディングしようとしたら可視にしたのにファイルが見えなくてダメでした)。

草々

「エンコード〜タグ編」につづく


前略、

 去る11月12日、つつじが丘にある調布市役所神代出張所児童館で川西杏ライヴが行われた。
 素人カラオケ大会につづき、川西杏登場!
 正式なタイトルは分からないが、「とっぱれつでん」「すずきくにおのうた」「しんせんぐみのうた」「たいぞうのうた」などをくちパクで熱唱した。
 今後の活動から目が離せない。

草々


前略、



 気に入ったのは、このドイツのツヴィリング社折畳み式爪切り。三つ折り式で日本の折り畳み方とは違っていて、とても薄くなるので旅にもいいと思った。
 でもさすがに爪切りに5000円以上は出せないと躊躇していたら、この形の爪切りはドイツでは一般的らしく、全く同じ形のものがドイツの他社からも出ていて安いものもあった。さらにうろうろしていたらドイツから並行輸入して安く売っているサイトがあった。送料を払ってもまだ安い。
 ここで買おうかと思ったけど、その前に店でさがしてみようと出かけた。
 デパートにはツヴィリング社のものがありました。正規と全く同じ値段で。さらに小物屋の爪切りコーナーに行くとありました。パチモンがっ!
 韓国製とどこ製か分からないもののふたつ。どこ製か分からないものはツヴィリング社のものの全くのコピー、韓国製のものは構造は同じだが独自の作り方のもの。韓国製は1200円ちょっとで、もうひとつのものは1000円もしなかった。
 さすがに1000円もしないやつはやすりのところなんかの仕上げも粗かったので、ほかも推して知るべしだろうと、韓国製のものを買った。
 結構使えますよ。5000円のものは買っていないので比べられませんが。

まだつづく




ATOMの3G(WCDMA)の対応バンドは1/2/4/5/8なので、DocomoのFOMA(バンド1)は当然対応しているが、FOMAプラスエリア(バンド6)には対応していない。
しかし、海外製のSIMロックフリー端末ではバンド6に対応していなくてもバンド5に対応していればFOMAプラスエリアで使えるものがあるらしい(バンド5がバンド6の周波数を含んでいるかららしい)。

ATOMで試してみた。
利用するバンドを制限するアプリがあればその場で検証できるのだが、その手の有名アプリの
Network Signal GuruはQUALCOMMのチップでrootも取ってないといけないので使えない(ATOMのチップはMediaTek)。
なので、近所でバンド1はないけどバンド6なら使えるという場所を探さなければならない。
Docomoのエリアマップを見ると、ほぼ全域がバンド1で埋め尽くされていたが、ところどころFOMAプラスエリアもあったのでいくつか目星をつけて行ってみた。

LTEを切り、利用している電波のデータを見ることができるアプリ(Network Cell Info Lite)を入れて、いくつか回ってみたのだけど、だめだった。理論上FOMAエリアではないけど、FOMAプラスエリアだというところに行ってみても、弱くはなっているもののFOMAのバンド1を掴んだまま離さないので、バンド6を掴むかどうかがわからない。

自転車で走ってもうちょっと遠くのそれらしい場所に行ってみたら、ついにバンド1が切れた。そしてアプリがバンド5の電波を掴んでいることを表示した。
おお、これはバンド6のFOMAプラスの電波だろう。使えるのかと思ったのだが、電波を掴んでアンテナアイコンも立っているのだが、データ通信はできなかった。
電波が弱いのかと思って周辺を歩き回り、油断するとバンド1を掴んでしまうので苦労したが、バンド5でアンテナが2本立っている状態でもデータ通信はできなかった。
電波を掴んでもその先の処理はできないのかもしれない。
実際アプリはときどきバンド8を掴んでいると表示することがあった。バンド8はソフトバンクのWCDMAのバンドだ。掴める電波があれば、とりあえず掴むのだろう。

バンド6を使うためにはなんらかの改造が必要なのでしょう。残念。


前略、


 JR京浜東北線・東海道本線の鉄橋京浜急行の鉄橋新六郷橋を立て続けにくぐり、しばらく行くと舗装が悪くなり、大師橋が近づいてくるので渡って大田区から川崎市川崎区に入る。

つづく


JR京浜東北線・東海道本線の鉄橋


京浜急行の鉄橋


新六郷橋


大師橋



 レギンスって何? スパッツのこと? スパッツはかっこわるい?
 じゃあ、レギンスはかっこいいの? そおかあ? レギンス…?

 グーグルで検索してみると、
 “レギンス” 249万件
 “レギングス” 22600件
 “レギング” 9820件
 “レギンズ” 605件
 “レギングズ” 9件

 むしろ件数が少ないほうが正しいような気がします。「ジェームス・ボンド」「ロビン・ウィリアムス」など、最後を「ス」にしてしまうのは日本語の癖だからしようがないけど、スパッツは古くてかっこわるい(しかも正しいものを指していない)っていうんなら「レギンス」はないだろう。ファッション用語はでたらめやビミョーなのが多い。レギンスなんて、野球なんかで使うすね当てのレガースと同じくらいださいぞ(レガースは”Leg Guards”のなまったもの)。いつからレギンスなんていわれはじめたんだろう。ぼくは聞いたことなかったけど、意外と古いのだろうか。

leg・gings
━━ n.pl. ゲートル; レギンス ((子供用の保温ズボン)).


leg·ging /ˈlɛgɪŋ/ –noun
 1. a covering for the leg, usually extending from the ankle to the knee but sometimes higher, worn by soldiers, riders, workers, etc. Compare chaps, gaiter, puttee.
 2. leggings, (used with a plural verb)
  a. close-fitting knit pants.
  b. the pants of a two-piece snowsuit.


英語本来の spats は、磨き上げた靴を土埃や踏み跳ねた泥水滴から護るために靴の上に装着した外皮のことを指す。(首記の2番に近い)パンツ状のものは欧米ではカルソン (calcon) もしくはレギンス (leggings) と呼ばれる。ようするに股引き。


leggings – Google Image Search


 中東を廻っていたとき、ヨルダンからシリアに入ってダマスカスの宿でのこと、ぼくの訪れた安宿にはあまり空き部屋が残っておらず、安いが窓がないという部屋に通された。ダマスカスにはそれほど長く泊まる予定でもなかったのでそこに決めて、昼間から電気をつけて荷をほどいて休んでいると、突然停電した。このあたりでは停電は珍しくないし、宿のヒューズがとんでしまうこともある。
 話が少し脱線するが、ぼく自身が宿のヒューズをとばしてしまったことも一度や二度ではない。ぼくは旅に必ずコイル・ヒーターなどと呼ばれているコンセントにつなぎ、ヒーター部分をコップの水に突っ込むとお湯が沸かせる器具を持っていく。これがあれば電源と水道さえあればどこでもお湯ができ、コーヒーや紅茶、インスタントラーメンやみそ汁などが飲めるので、ぼくの旅には欠かせない道具になっている。
 旅に出た先で買えば値段は安いし、便利この上ないのだが、作りが雑なものが多く、使っているうちにヒーターのコイル内部に水が入り込んで漏電するようになってくるものがある。湯を沸かしているときにコップの取っ手を握ったら電気で手がしびれたこともあった。そして、ある日突然、壊れて湯を沸かせなくなってしまうのだが、この時、電気がショートしてしまって宿のヒューズをとばしてしまうことがしばしばあるのだ。自分の部屋のヒューズをとばすぐらいならたいしたことはないのだが、場合によっては宿中が停電してしまったりすることもあって大変ばつが悪い(でも知らんふりをする)。途上国では日本のようにすぐ元に戻せるブレーカーではなく、文字通りヒューズを使っているので直すのに手間と時間がかかるのだ(もうヒューズなんか知らない人も多いかもしれないので説明すると、ヒューズというのは電気を通す金属で過剰な電流が流れると溶けて電気を遮断する。なので溶けてしまうと新しいものに付け替えなければならない)。
 一度など、宿のロビーで湯を沸かしていたらコイルヒーターがものすごい火花をあげて小爆発を起こし宿を停電させてしまったことがあった。
 話を戻すと、この時のダマスカスの宿の停電は真っ暗な部屋でしばらく待っていてもなかなか復旧しなかった。宿のオヤジさんに訊ねると、そこでは十四時から十八時まで毎日停電するということだった。
 シリアはアラブの国にもかかわらずアラーの贈り物である石油がほとんど産出しないために慢性のエネルギー不足で、水不足の時に断水をするように、一日のうちの一定の時間「断電」をしているのだった。
 ダマスカスの後、パルミラへ足を伸ばした。
 パルミラは砂漠の中のオアシスにあり、紀元前後にシルクロードの隊商都市として栄えたが、後にローマ帝国に滅ぼされ、ギリシャ・ローマ文化に影響を受けた神殿や劇場などの遺跡が残っている。
 この町でもしょっちゅう停電が起こっていたが、定期的なものではなかった。ある日、日の高いうちに始まった停電は日が暮れたあともつづいた。部屋にいてもしょうがないので夕方、寝袋を持って屋上で寝ころんでいた。空が暗くなるにつれ星が瞬きはじめた。この町は砂漠の中のオアシスの町なのでまわりに空気をよどませるものはなにもなく、乾燥しきっているので雲も全くない、都会で星を見えにくくしている要因のひとつである町の明かりも停電のために(全くというわけではないのだが)ない。
 空には満天の星が広がっていった。日本の都会で見る何百倍、何千倍の星だろう。天の川がはっきりと帯状に見えた。星くずとはよくいったものだ。星が多すぎて漆黒の空にほこりを散らして汚れているようにも見えた。

つづく
 


 レイディオシャークの音声ファイルの保存場所をドロップボックスの同期フォルダーの中にすれば、レイディオシャークが録音した音声ファイルはできた尻からネット上のドロップボックスのストレージに同期される…。

 …はずなのだが、うちのマックは8歳の誕生日をめでたく迎えた非力なG4キューブなので、レイディオシャークの音声ファイル作成とドロップボックスのアップロードが同時に動き出すとレイディオシャークの動作に必要なパワーが足らなくなって音が飛んでしまうのだった。
 困った…。レイディオシャークとドロップボックスを同時に動かせない。
 レイディオシャークの保存場所を元に戻す。なんとかレイディオシャークが録音を終えた後に音声ファイルをドロップボックスの同期フォルダーに移動させなければならない。もちろん手動は面倒くさい。

 レイディオシャークの音声ファイルをドロップボックスの同期フォルダーに移動させるために、オートメーターを使うことにした。
 ファイルを移動させるワークフローを作った。これをアプリケイション形式で保存して、起動させればファイルがドロップボックスの同期フォルダーに移動して、アップロードされる。
 レイディオシャークが録音を終えた直後にこのアプリケイションを自動的に実行できればいいのだが、いい方法が思いつかなかった。
 次善の策を三つ思いついたので試してみた。
つづく


前略、


ミャンマーを旅したとき記念にミャンマーのCDを買ってかえりました。
特にこれといって知っている曲も歌手もなかったので、途中の町で音楽カセットも売っている小さな電気屋さんの女性におすすめを聞かせてもらったり、ジャケットのセンスなどでSone Thin Parの「Min Ko」というアルバムを買いました(1750チャット=約230円)。
ミャンマーではそこそこ有名な歌手のようです。若い人なら名前をいうとだいたい知っていました。
ハスキーな声で歌もうまく、適当に買ったわりには当たりでした。アメリカのポップスのミャンマー語カヴァー曲などもあって楽しいです。

この歌手の名前を最初ミャンマーで教えてもらったときには耳で聞いただけだったので「ソンデンバー」とおぼえていました。そしてそれで通じていました。
日本に帰ってからインターネットならなにか情報があるに違いないと調べはじめたのですが、「ソンデンバー」で考えられるいろいろなつづりで検索しても全くヒットしませんでした。
ジャケットの画像を見ていただければ分かりますが、そこにはミャンマー文字しかなくラテン文字でどうつづるかはさっぱり分からなかったのです。
それでもミャンマー関連のサイトを探っているうちにやっと見つけることができました。
Sone Thin Par?
かなり自分のおぼえていた発音とは違ったつづりに驚きました。
ミャンマー語のラテン文字表記の読み方が分からないので本当の名前がソンデンバーより「ソン・ティン・パー」のほうが近いのかどうかは分かりませんが、とりあえずラテン文字表記が分かりさらに調べることが可能になりました。
アルバムのタイトルが「Min Ko」であり、収録されている曲のラテン文字表記も分かってiTunesに登録することができました。
さらにうれしいのか悲しいのかちょっと微妙なのですが、ミャンマーの曲がmp3できけるサイトも見つかりました。
MyanmarMp3.net(要登録)。
Sone Thin Parをはじめいろいろなミャンマーの曲が無料で聞くことができます。ミャンマー語ラップやQueenのカヴァーなどがあってなかなか楽しいですよ。

草々


前略、



 またしても逃亡したペットがでたようです。このオカメインコには日本には珍しい懸賞金が付いています。なんと5万円! オカメインコはペットショップではいくらくらいするものなのでしょう。犬、猫ならともかくインコでも飼い主は個体の区別がつくのでしょうか。このインコは名前と住所はしゃべらないのでしょうか。
 これで思い出したのは「松医者」という落語。桂米朝版しか聴いたことはありませんが。

 ご隠居の盆栽の松が枯れかかっていて、植木屋も見放してしまった。それをを大事にしているご隠居は自分の寿命もこの松といっしょに終わるに違いないとひどい落ち込みよう。
 ご隠居の知り合いからそのことを聞いた男が、自分を植木の医者だとうそをついて紹介してくれと頼む。その男、ご隠居の松をかなりの重症で入院が必要といって持ちかえると、そこらじゅうかけずりまわって、似たような松を探し当てて、ご隠居の松の記憶も薄れた頃合いを見計らって、治りましたと持っていった。
 ご隠居はたいそう喜んだ。男はいい薬をたくさん使ったのでと高い料金を請求する。ご隠居は高いと思ったが、自分の大事な松が元気になったんだからと納得する。しかし…。
「高うてきつい薬を使いすぎたんではないか?」
「なんでです?」
「きが違うてしもうた…」

草々
 


 なぜ無線LANルーターなんかを買ったのかというと…。
 じゃん。



 じゃ〜ん(パッケージ写真変わった?)。



 じゃじゃ〜〜ん!(ピカ〜〜)



 うひょ〜、買いました〜(ちょっとハイ)。
 このところ毎年冬が近づくと気分が落ち込むと同時に、なぜか購買欲がたかまってしまいます。


前略、


ルーマニアでは詐欺師の波状攻撃にあったり、路面電車ではデイパックを開けられそうになったりしたのだが、ぼくにとってルーマニアはとてもいい国で、東欧の国の中で一番気に入っている。

人々が親切で優しい。道を尋ねると親切に教えてくれるし、知らなくても他の誰か知っている人を探してくれる。
あるおばさんは、ぼくが迷っているらしいのを見つけると、少しは慣れたところから微笑みながらじっとこちらを見て、「道が分からないんだったら、私が教えてあげるわよ」という視線を送ってきて、道を聞かれるのを待っていた。道を尋ねると待ってましたとばかりにそこまで連れていってくれた。
ある路面電車の私服検札員(電車に客の振りをして乗り込み、適当なところで抜き打ちで検札をして罰金を取る係)は、切符を持たずに乗っていたぼくを捕まえて罰金を取ろうとしていたのに、日本から来たと分かると罰金はなしにしてくれた上に、仕事もせずにぼくに付き合って路面電車を乗りまわしてホテル探しを手伝ってくれた。

性格が明るい。これは東欧唯一のラテン系民族といわれると納得してしまう。彼らは国の名前からも分かる通りローマ人の末裔ということになっており、言葉もフランス語やスペイン語、イタリア語と兄弟のロマンス語派である。ラテン独特の軽い乗りは長かった共産党独裁の影響か、他のラテンの国ほどではないにしても、この国では何度か女の子から気さくに声を掛けられたりしたこともあった。彼女たちがあまり英語を話さないのは大変残念だが、こんな国を悪い国といえるだろうか(いや、いえない)。

観光地もトランシルバニアなど非常に美しいところが多い。

ブカレストでは、マンガリアのキャンプ場で知り合ったルーマニア人の兄弟のうちに泊めてもらった。彼らの家は3DKのアパートメントでそこに5人兄妹とパパ、ママ、おばあちゃんの8人家族が住んでいて(パパは仕事でいなかった)、しかもそのうちの一部屋はペンキを塗っている最中で使えない状態だったのに、残ったうちの一部屋をぼくのために空けてくれた。
親切にしてもらったお礼にある日、ケーキを買って帰ると、ぼくは彼らのママに「まだこれから旅行を続けるのだから、こんなことで無駄遣いをするんじゃありません」と怒られてしまった。
そんなわけで、ブカレストの数日を彼らのところで過ごしたのだが、最初にお金は一切要らないと釘を差されていたので、1レイも払うことはできず、ケーキを買って帰ると怒られ、出発するというともっと長くいてくれればいいのにといわれながら、お土産に壁飾りと小さな民族衣装を着た人形をもらい、ブルガリアの査証の関係で後ろ髪を引かれながらブカレストを発った。

草々